Report2010
犬養道子代表より基金報告
難民支援協会からの報告
2010年 収支報告 

Report2009
運営委員会より活動報告
難民支援協会からの報告
2009年 収支報告 

Report2009上半期
犬養道子代表より基金報告

Report2008
犬養道子代表より基金報告
平野委員長からの報告

2008年 収支報告

【条約難民への支援】
 ・スグレさんからの報告
 ・ヘイマーさんからの報告

Report2007
犬養道子代表より基金報告
平野委員長からの報告

カクマ難民キャンプ訪問記
Tシャツ頒布のご報告
2007年 収支報告

【条約難民への支援】
 ・スグレさんからの報告
 ・ヘイマーさんからの報告

Report2006
犬養道子代表より基金報告
平野委員長からの報告
2006年 収支報告
【条約難民への支援】
 ・スグレさんからの報告
 ・ヘイマーさんからの報告


Report2005

犬養道子代表より基金報告
平野委員長からの報告
2005年 収支報告
【条約難民への支援】
 ・スグレさんからの報告
 ・ヘイマーさんからの報告

  

 

 

 

 

 

 


Report [平野委員長からの報告]

◆2008年 活動報告 

  2008年につきましては、地球を取り巻く環境・資源・食糧・人口・難民など諸問題が深刻の度を強め、内外の経済情勢の先行きに対する懸念が広がり、私ども「犬養道子基金」の運営にも影が射すのではと心配されました。特に国内における景気動向が急速に悪化、石油価格の急騰、諸物価の高騰、消費の減退、輸出の不振等連鎖反応が広がりました。このような難しい一年でしたが、皆々様の変わらぬご支援と御尽力により、2006年そして2007年に並ぶご寄付を賜りました。お蔭様をもちまして内外における難民支援の活動を続けることが出来ました。皆々様のご厚意に心より感謝申し上げます。

国内支援

本年に入りましてわが国における難民状況に大きな変化が認められました。「難民鎖国」とまで酷評されるわが国における難民申請数は2006年より急増したとは言え2007年までは年間1000名を超えることはありませんでした。しかし2008年につきましては上半期における申請者の増加が著しく、年間申請者数が1000名を超えることはほぼ確実という状況です。2006年より「犬養道子基金」より難民支援緊急対応資金提供のかたちで協力している「難民支援協会」によると急増の背景として次の3点が挙げられています。

  1. まずミャンマーにおける2007年9月にみられた軍事政権による僧侶・市民らの反政府デモに対する武力鎮圧のごとく弾圧を強化していること

  2. 他方これを契機にわが国側で同国出身の申請者に対する難民認定や人道配慮に基く在留特別許可が増加していることによりビルマコミュニテイにおける日本政府の対難民保護への期待がたかまり同国からの難民申請が急増したこと

  3. 2008年5月に横浜で開催されたアフリカ開発会議の影響で、日本が注目されアフリカ出身者(エチオピア、カメルーン、コンゴ民主共和国等)の申請が増加したこと

  4. 紛争や政情不安が続くスリランカ、トルコ、バングラデシュ出身者の申請が増えた

 

(参考)法務省入国管理局発表 難民認定者数(2008年1月1日-8月31日)

難民認定: ミャンマー(ビルマ)  42人     
       その他         2人
       (2007年 認定者数 41人)
人道配慮による在留特別許可を得た人数
       ミャンマー(ビルマ) 252人
       スリランカ        5人 
       トルコ          3人
       その他          9人

 

 

切符の買い方の説明を受ける難民

他方、上記のようなわが国に対する難民申請者増加に伴い国内支援の内容の変更が求められています。ひとつは国際空港(成田)到着から施設収容後における相談であり、ふたつは精神疾患を含め医療ケアーの問題にどのように対応していくかが緊急の支援課題となっています。

(1)国際空港到着後、難民申請者は埼玉県牛久、大阪府茨木、長崎県大村にある収容施設に収容されていますが、面談にはその地に赴き、弁護士、通訳の協力を得つつ、関係機関とも協議しつつケアーを続けることとなりますが、難民申請者の人数増加に伴い必要経費が増大します。そこで緊急支援資金を従来の年間50万円の実績のほかに、50万円の追加支援を実行しました。

(2)難民申請者の収容施設入所期間が一部の例外を除き1年から1年半におよび、この間の施設の環境に加え未決期間における精神的不安定のため、精神疾患のほか治療を要する病気発症のおそれがあります。そこで犬養道子代表の強い呼びかけにより「医療支援ネットワーク」を整備するとともに、当面の支援資金として300万円を用意しました。この間の経緯については代表の報告に詳しく述べられていますのでお読み下さい。

海外支援

海外における難民問題も決して改善していません。UNHCRの発表によりますと、紛争や迫害のため国を逃れた難民は2007年末現在約1,140万人で、5年ぶりに1,000万人を超えたとしています。他方、国内支援の緊急性に鑑み、2008年については海外支援の総額は五大プロジェクトおよびJRSの広報誌“Servir”関係を含め、2007年支援額の半額とせざるを得ないこととしました。

難民奨学生

  • スグレ・アブカル・ハッサン君は「犬養道子基金」の奨学金および生活支援を受けて酪農学園大学(北海道)の「大学院酪農学研究科食生産利用科学専攻」で3年間勉学・研究に励んできましたが、本年3月31日付けで博士(農学)号を授与されました。この間当初より「難民支援協会」および「犬養道子基金を支援する会(ライラックの会)」のご協力・ご支援がありました。この朗報は2008年3月13日付け朝日新聞朝刊「ひと」欄で「日本で博士号を取得したソマリア難民」として紹介されました。その後バングラデシュで開かれた国際学会に出席しました。現在は酪農学園大学で研究助手を勤めていますが、将来は国際機関への就職を希望しています。

  • ヘイマー・ティン・ウィンさん(亜細亜大学)はいよいよこれからの進路を決める年。そして卒論には「難民」を取り上げたいと言っていました。共同同盟寮では充実した生活を送っています。

協力ネットワーク

  • 難民支援協会:本年も引き続き難民奨学生支援、難民緊急支援、難民問題に関わる情報・調査等で多大のご協力をいただいた。1月17日[新年会および新事務局長就任披露パーティー]に出席

  •  犬養道子基金を支援する会(ライラックの会):本年もチャリティー・コンサートを開催していただき、また難民奨学生に対するご支援をいただいた。

  •  UNHCR/日本HCR協会:種々ご協力いただいた。8月28日UNHCR駐日代表交代レセプションに出席

  •  以上のほか学校、教会、病院と多くのみなさまにご協力いただきました。厚く御礼申し上げます。来る2009年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

                     運営委員会委員長  平野 鍾

 


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