Report2014
犬養道子代表より基金報告
難民支援協会からの報告
2014年 収支報告
平野委員長からの報告

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Report [事業報告]

◆2014年 犬養道子基金報告

 

基金ご支援の皆様へ

 本年も残り少なくなってまいりました。そして厳しい冬が日を追って近づいてまいります。皆様はこの一年、いかがお過ごしでしたでしょうか。この師走の寒空の中、難民申請手続きのため、「難民支援協会」の事務所前に並ぶ人々の列が長くなっているのでは、と気がかりでございます。

 さて、難民を取り囲む情勢は、本年は国際的にも悪化の一途を辿っております。シリアを中心とする中東地域における「イスラム国」など国家間、民族間、宗派間の争いの激化により、難民の数はいまや、シリア国内だけでも315万、国外を合わせると1,000万に達すると見られております。その上、従来、これら難民のシェルターとなっていたヨーロッパ各国における受け入れの余地が極めて限られ、自国受け入れを拒否する動きが広がっています。ついには、「難民密航船」なるものが現れ、法外な料金で、溢れんばかりの難民を乗せて出航し、航海の途次で座礁、難破し、多くの命が失われるという悲劇まで、伝えられています。

 この流れを受けて、来日する難民(難民申請者,庇護希望者を含む)の数は、昨年末時点で3,260人に達したのちも、さらに増加。本年末では、4,000名を超えるとみられています。

 このような状況下、私たちの基金は、広く内外に開かれた組織としての活動を続けております。すなわち、海外については,ヨーロッパはもとより、アフリカ,中東、アジアに広く駐在拠点を有するJRSと連携しつつ、きめの細かい各地域の生活支援、教育支援につき協力しております。また、国内については「難民支援協会」のご協力の下、難民の必要とする「法的支援」、「生活支援」、「教育支援」を実行して参ります。特筆すべきは「医療支援」で、難民が様々な疾患にかかり、医療機関にて受診することが経済的理由で不可能な場合、「聖路加国際病院」のご指導、ご協力により、内科、外科はもとより精神科、眼科、産婦人科などあらゆる疾患につき、対応し、支援を行っております。
 このように、今年も活動を続けることができましたのも、皆様の変わらぬ温かいご支援、ご協力の賜物と厚く御礼申し上げます。

 わたくし自身、この一年、相変わらず体調が今ひとつで、思うような活動も出来ませず、心より申し訳なく思っております。
 これから年末にかけて何かとご家族やお友達と過ごされることの多いシーズンでもございます。どうか難民や難民申請者のみなさんにも温かい思いを寄せていただけますようお願い申し上げます。
 ここに、2014年の報告書をお届けするとともに、来る新しい年も引き続きよろしくお願い申し上げます。

 心からの感謝をもって。

2014年12月1日 犬養道子

 


(C) Michiko Inukai Foundation