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Topics 2006

犬養道子代表、二年ぶりの
  在ヨーロッパJRS訪問


『こころの座標軸』

 

 

 

 

 

 


Topics 2006 [IMFだより]

◆犬養道子代表、二年ぶりの在ヨーロッパJRS訪問

犬養代表は平野委員長とともに8月22日に成田空港を発ち、JRS(イエズス会難民サーヴィス)のローマ本部を訪問ののち、8月26日にはブカレストに向かいJRSルーマニア支部およびMIF(犬養道子基金)コンピュータースクールを訪ねました。

ローマのサンピエトロ広場のすぐそばにあるJRSの国際本部では本部長のリュイス神父をはじめ、様々な国籍からなるスタッフ一同に迎えられました。リュイス神父はアフリカやアジアにあるJRS支部訪問の合間をぬって私たちとの会談に時間をさいてくださいました。

  

神父からは私たちの支援を続けてきた五大教育プロジェクトの現況につきご説明があり、アフリカについては民族間の対立によりコミュニティが崩壊し、少女の人身売買やエイズ問題が悪化しているが、アジア(マエ・ホン・ソンのミャンマー難民キャンプ)についてはコミュニティが継続され比較的安定している、とのことでした。

 当方からは当基金のきびしい財政事情の中、五大教育プロジェクト、なかんずく、アフリカのケニア難民キャンプ及びアジアのマエ・ホン・ソン難民キャンプを中心に支援を続けるほか、昨2005年に25周年を迎えたJRSの機関紙「セルヴィール”Servir”」支援を継続したい、ただし、支援金額は2006/2007年については減額を余儀なくされる旨、ご説明しました。

 そのほか、日本の大学生や青年のサービスラーニングとしての難民キャンプ派遣の可能性について意見交換が行われました。
   

次いで訪れたJRSルーマニア支部では代表(カントリーディレクター)のルック神父が少ないスタッフとともに八面六臂の活動をしておられました。ルーマニアは2007年1月1日のE.U加盟を目前にしながら2005年における失業率が約7.5%と経済不振にあえいでおり、E.U加盟国の中で最貧国となるのでは、と予想されています。

このような情勢がJRSの活動にも影を落としているように思いました。

 犬養道子基金が設立した「犬養道子基金コンピュータースクール」も運営資金難のなか、スタッフはがんばっていますか、難民学生は教室でコンピューター技術の修得、向上に励むというよりは、就職難の中、コンピューターのホームページで必死に職探しをしている、とのことでした。

 このような厳しい情勢の中、うれしい出会いもありました。アフリカからの難民青年がルーマニアの女性と結婚。私たちとの食事パーティにも2組半のカップル(3組のカップルのうち1組は奥様が欠席でした)が出席してくれました。また、ブカレスト郊外で男の子と女の子に恵まれ養鶏を営んでいる家族を訪問。ルーマニアの地にしっかりと根付いている様子を見ることが出来ました。

 今回のヨーロッパ訪問により、JRSの本部、支部の皆さん、スタッフ、難民学生、そしてOBの方々との出会いによりJRSと犬養道子基金との信頼関係がさらに深まったと信じています。そして、犬養道子代表がヨーロッパ滞在中、スケジュールをこなされ、無事帰国されたことを喜びたいと思います。

 (平成18年10月  平野・記)

◆犬養道子代表の本が出ました!

―――『こころの座標軸』 犬養 道子(著) 四六判 259頁 婦人の友社刊

 2004年から06年1月まで「婦人の友」に連載された随想(と呼ぶには内容の濃い)『こころの座標軸』がこのたび一冊の本として刊行されました。
 このご本には、犬養道子さんが永年にわたり難民の「現場」で体験し、思索を重ね、そして現在も「犬養道子基金」を軸に支援活動を精力的に続けておられる日々の中から難民問題をめぐる「こころの座標軸」が心豊かに語られています。

 犬養さんは難民・窮民・飢餓民と生活する「現場」にいながらこう語っておられます。
――「私の人生学校には地球上あちこちに増え続ける難民キャンプが大きく入りこんでいたのです。ありがとう、と心から言いたいあの人々」

 例えば「アフガニスタン難民」でのキャンプでのこと。
――「みんな何日も食べていませんから、匂いだけでよだれが出てくるような状態なのに順番が来ると、自分より弱っている人を先に、と周りを見る。極限の中で、人間としての原点が見えます。」

 もちろん「現場のきびしさ」についてもこう語っておられます。
――「私が驚かされたのは「食(水を必ず、いやまっさきに)援助」と「食べものや水を苦難の極にある人、とりわけ子どもたちの口に直接入れてあげることとの大きな違いを、たくさんのヨーロッパ人が知っていたことでした。」

 わたしたちが「現場」を観念的にしか考えていないことに気づかざるを得ません。
 ですから難民たちに仕えようとして難民地に出かけようとする若者にもきびしい言葉が投げかけられます。
――「善意だけではぜったいにダメ。言葉能力こそ大事。そして言語を学ぶ能力と並んで必要なのは“臨機応変”。」

 そのほか「犬養道子基金」に発展するご自身の心の軌跡、活動の歴史等、「とっておきの話」が満載されています。チョット、ヒントを。
――「小ゼニ会用」「一杯のスプーン」「みどり一本全国運動」そして1986年に正式にスタートした「犬養道子基金」。

 詳しくはどうぞご本をお手にとってお読みください。


◆ライラックの会 チャリティーコンサート

 「犬養道子基金を支える市民の会」(通称「ライラックの会」、札幌市、会長土橋信男 元北星学園大学学長)から、一昨年、昨年の大成功をうけて、本年もチャリティーコンサートを開催するとのお知らせをいただきました。

 と  き: 5月13日(土) 開場17:15 開演18:00
 と こ ろ: 札幌コンサートホール Kitara大ホール
 チケット: 1,000円(キタラチケットセンター)
 演  奏: アルカディア室内管弦楽団(指揮 坂井 繁)
 プログラム: ドヴォルザーク 交響曲第9番「新世界より」他

 「ライラックの会」ではチャリティコンサートの開催により、多額の難民支援金を当基金にお寄せくださっています。改めて会の皆様のご努力、演奏家の皆様のご好意、協賛、後援者のご協力、そしてチャリティコンサートに参加してくださる市民のご理解にあつく御礼申し上げるとともに、今回のコンサートのご成功をお祈りしています。

 


(C) Michiko Inukai Foundation